2020/11/03

鏡ヲ師トナス

きょうが三日間の公開最終日、目の保養にとあさいちで円覚寺にある国宝舎利殿へ行ってきた。

舎利殿は二年前の十月に鎌倉を襲った台風の被害からようやく修復完了。
去年はまだ台風の爪痕も生々しく残っていたのだけれどすっかりきれいに復活していた。
しばらく秋を探しに黄梅院という塔頭までぶらぶらした後、総門横の閻魔堂に立ちよって閻魔さまに挨拶して、隣のエンマ弓道場の稽古をのぞいてみた。
閻魔堂というのは円覚寺境内にある桂昌庵という塔頭のことで、「鏡ヲ師トナス」と書かれた張り紙が無造作に貼られている射場で何人かの達人たちが礼儀作法に則って稽古に励んでいた。

不肖佐助堂、中学生の頃、自宅に下宿していた高校の先生に無理やり押しつけられてすこしだけ弓をかじったことがあった。なかなか的中しないものだから最後は思いっきり天に向かって弓を引いたら矢が行方不明になって、こっぴどく絞られたのだった。弓をギリギリと引いて矢を放ったときはなかなか爽快な気分だったんだが日が沈んで暗くなるまで矢を探し回った。

鎌倉の紅葉はまだ、まだ。

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円覚寺舎利殿とエンマ弓道場