若葉の季節。
ぶらぶらと、というよりはぐーたら歩き回りながら源氏山を越え、北鎌倉円覚寺。
日曜日のきのうは入り口に大行列ができてたというのに、きょうは人影もまばら。
ぐーたら、ぐーたらと境内を散策できた。
境内のいちばん奥まったところ、いちばん高いところにある塔頭、黄梅院で今まで気にもとめなかったものを初めて目にした。野ざらしの、ぼろぼろになった木彫りの仏像。地蔵菩薩と千手観音の木像らしかった。
いわれはわからないが、何十年、何百年も風雪に耐えてきたのだろう、と思った。
黄梅院を出て参道をぶらぶら歩いていると、ユラユラ揺れながら空中を舞っているものがふと目にはいった。糸にぶら下がって遊んでいる小さな蜘蛛なのかと思ったが、どうやら小さな花の花心みたいなもの。いつまでも、いつまでも目の前を漂っていて、しばらくの間、怪訝そうに顔を向けて通り過ぎる人の目も気にしないでそれを眺めていた。
帰宅して調べてみたら、ソメイヨシノのしべ(蕊)。「桜蕊降る」という風雅な季語まであることがわかった。それにしてもなぜ落下せずに空中を漂っていたのだろう。
休息にそばにある佛日庵の茶席で抹茶をいただいた。実は……、境内全て禁煙のはずの円覚寺にして、佛日庵の片隅にだけひっそりと灰皿が置いてある。バチあたりではあるが、百円のお布施をしても寄るべき静かな場所だ。あ、お抹茶お一人様落雁付き五百円也。
いいかげん歩き疲れたから崖っぷちを登る化粧坂越えの帰宅は勘弁してほしいと、きょうは亀谷切通し(かめがやつきりとおし)越えで帰宅した。ここはなだらかな坂が続くだけの峠越えだから、ぐーたら歩きの〆にはちょうどよい。
2017/04/24
2017/04/23
2017/04/16
2017/04/15
御衣黄
狂乱の花見もそろそろ終わりを告げようとしています。
鎌倉の山々はいよいよ新緑の季節へ。
桜もすっかりと緑色に衣替えしたようです。
……というのはジョーダン。
これは御衣黃(ギョイコウ)という立派な桜の一品種だそう。
緑色の花が開き、やがて花心周辺からピンク色をおびてきます。
おそらく鎌倉市内にも、大船植物園や妙本寺にあるのを含めて数本しかないのでは、と思う。
三年ほど前に老木が倒れ、静かな環境のなかで二本の若い御衣黃の木を市内某町内会が大切に育てているようです。
ことしは立派な八重の花がたくさん咲きました。
2017/04/09
佐藤正人と吉田幸一
もう何年ぶりになるだろう、佐藤正人と吉田幸一の撮影で天元台に来ています。
二人とも1980年代に名機小賀坂スキーを駆使し、全日本のトップに君臨した名デモ中の名デモ。
かつては毎年春になるとニセコにこもり、別冊の撮影を重ねたものだった。
「流麗な」佐藤正人と「いぶし銀の」吉田幸一、壮年になってもそのスキーテクニックは相変わらず健在です。
宿は米沢の名湯、白布(しらぶ)温泉中屋別館不動閣。大正ロマンの香りが満ち満ちた昔ながらの温泉宿。
全長30メートル余になろうかという温泉に、たったひとりのんびりつかり、緩やかに流れる時間を感じています。
2017/04/07
桜の木の下から
目覚めてみればなかなかの風が佐助谷を通りぬけています。
花が散ってしまう前にとおっとりがたなで材木座から大町へ花見行脚。
長勝寺ではいつにかわらず四天王が花見に興じていて
日蓮聖人像の横で、お坊さまが檀家の家族だろうか、写真を撮ってあげていた。
風がなびく度に花びらが境内を舞い、地面を埋めつくしている。
いちばんの賑わいをみせていた妙本寺。
持国天と毘沙門天がにらみをきかす二天門の奥にひろがる境内を満開の桜と海棠が彩っている。
2017/04/04
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