「嘘をついたら舌を抜かれる……」とか「地獄の三丁目……」とかけっこうこわい系のはなし。
これが弁天さまとか観音さまとかはむかしから好印象。
でもね、いつの間にか閻魔さまも自分的にけっこう好印象になっていたんだよ。
天園を歩き回るたびに尾根にある十王岩に彫られた閻魔さまに挨拶したあとは、いつも横に立って鎌倉の街を見下ろしているし。
なぜだろう、いつからだろう………。
北鎌倉建長寺の斜め前にある円応寺、ご本尊はかの閻魔大王像。
三途の川のほとりで死後の世界を振り分けるこわもての十王像も祀ってあるお寺なのだが、ご本尊と十王像は撮影禁止。そういう意味では不肖佐助堂的にはあまり魅力的ではないのだが、ひなびた趣がすごく好きな寺でもある。
この前久しぶりに参拝に伺ったらなぜか「撮影禁止」ではなく「撮影注意」の張り紙がしてあった。
ならば、と手にしていたコンデジですぐさま撮影注意に従って初めて閻魔さまの写真を撮った。
帰り際、お坊さまにお礼の挨拶をしたら、苦笑いしながら丁重に挨拶をかえしてくれた。
どうです?
閻魔さま、呵々大笑している風に見えるでしょ。
なんだかすきになりそうでしょ。